“Strike Gold” Art for “No Concept”- 作為なき表現者たち 展
“Strike Gold” Art for “No Concept”- 作為なき表現者たち 展
ザドック・ベン=デイヴィッド
セカンド・ネイチャー
- Second Nature -
「セカンド・ネイチャー - Second Nature - 」は、ザドック・ベン=デイヴィッドの作品から同展のために選ばれた作品群を展示する。これらの作品が同じ空間に置かれるのは本展が初めてとなる。異なる時期に制作された作品が同じ空間に集うことで、それらが時を越えて結びつき、作品間の関連性や、意図の変化、繰り返し扱われる主題が明らかになる。
本展では、大型のインスタレーション作品である《Blackfield》と《The Other Side of Midnight》のほか、壁には《Evolution and Theory》と《Natural Reserve》、映像作品では《Conversation Peace》と《Same place Other Times (Panorama)》、さらに木や花のイメージを用いた新作のアルミニウム彫刻を展示する。ベン=デイヴィッドが自然界から選び取ったモチーフは、人間の心理的態度を象徴している。人類は、自分たちが自然の一部であることと、なにより、地球という惑星に住まわせてもらっている存在なのだということを忘れがちだ。残念ながら人は、尽きることのない目の前の欲求を満たすために自然を飼いならそうと、搾取と実験を続けている。その報いとして、我々は今、気候危機にさらされる世界と向き合うこととなった。
本展では、大型のインスタレーション作品である《Blackfield》と《The Other Side of Midnight》のほか、壁には《Evolution and Theory》と《Natural Reserve》、映像作品では《Conversation Peace》と《Same place Other Times (Panorama)》、さらに木や花のイメージを用いた新作のアルミニウム彫刻を展示する。ベン=デイヴィッドが自然界から選び取ったモチーフは、人間の心理的態度を象徴している。人類は、自分たちが自然の一部であることと、なにより、地球という惑星に住まわせてもらっている存在なのだということを忘れがちだ。残念ながら人は、尽きることのない目の前の欲求を満たすために自然を飼いならそうと、搾取と実験を続けている。その報いとして、我々は今、気候危機にさらされる世界と向き合うこととなった。
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All Year Round, 2024, The Rubin Museum, Israel (Photo Credit Yael Schmidt, 2024)
19世紀以降の科学的理論の発展を振り返る《Evolution and Theory》は、ダーウィンの進化論をはじめ、重力や磁力、ガス、目の錯覚、機械技術など多くのテーマを含んでいる。この作品が扱うのは、人類の起源という過去の探求と、人類による未来と科学的発見の探求だ。そこには、科学実験の結果を肉眼で見ることができた時代への懐古が漂う。今では、すべてがマイクロチップの中に隠されているように思われる。
《Evolution and Theory》と同様、《Natural Reserve》も、19世紀の図解付き書物の図像を主に使用している。動物や植物、人間など、自然界の様々な側面を切り取った図像が組み合わさり、自然のモザイクを作っている。毎年、人間の行動が引き金となり、多数の生物が絶滅している。《Natural Reserve》では、人間も動物も平等に扱われて並べられ、それぞれが不可欠なパズルのピースとなり、全体像を構成している。
本展で展示される映像作品はどれも、終わりのないループ映像である。《Conversation Peace》には、多様な自然の種など、過去15年にわたってベン=デイヴィッドの作品でたびたび使われてきたモチーフが登場する。その画面では、堂々巡りの残忍な物語や無益な戦争、地球を壊しかねない人類の自滅的行為が、永遠に繰り返されている。
《Evolution and Theory》と同様、《Natural Reserve》も、19世紀の図解付き書物の図像を主に使用している。動物や植物、人間など、自然界の様々な側面を切り取った図像が組み合わさり、自然のモザイクを作っている。毎年、人間の行動が引き金となり、多数の生物が絶滅している。《Natural Reserve》では、人間も動物も平等に扱われて並べられ、それぞれが不可欠なパズルのピースとなり、全体像を構成している。
本展で展示される映像作品はどれも、終わりのないループ映像である。《Conversation Peace》には、多様な自然の種など、過去15年にわたってベン=デイヴィッドの作品でたびたび使われてきたモチーフが登場する。その画面では、堂々巡りの残忍な物語や無益な戦争、地球を壊しかねない人類の自滅的行為が、永遠に繰り返されている。
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Conversation Peace (Video Still), 2018 -
Happy Days (Large), 2023, Milan, Italy (Photo Credit Matteo D'eletto, M3STUDIO, 2023)
展示される作品の多くは、2つの性質の間で揺れている。《The Other Side of Midnight》は、真っ暗な部屋の中で展示されており、鑑賞者ははじめ、美しく照らされて鮮やかな円形を成す蝶の群れに引き寄せられて近寄っていく。蝶は愛らしい生物だと考えられているから、それが一匹手のひらに止まれば、人は悦びに満たされるだろう。しかし作品の裏に回ると、そこにはゴキブリと甲虫の群れが現れる。蝶と同じ虫であり同じように翅があるにも関わらず、蝶のような美しい色彩を持たないこれらの虫は不快感と嫌悪感を抱かせる。もし手に乗ってこようものなら、人はすぐに払いのけるだろう。鑑賞者は、人間が自身をどう見せるかについての先入観や、人間が互いの表面しか見ていないことについて、疑問を持つよう促される。
《Blackfield》は、何千もの黒く小さな花々が並ぶ荒廃した草原のような風景を見せるが、歩いていくと花々の裏側が見え始め、生き生きとした、万華鏡を覗き込んだような色彩が現れる。悲しみがあるところには喜びがあり、絶望があるところにはいつも希望があるのだ。
《Blackfield》は、何千もの黒く小さな花々が並ぶ荒廃した草原のような風景を見せるが、歩いていくと花々の裏側が見え始め、生き生きとした、万華鏡を覗き込んだような色彩が現れる。悲しみがあるところには喜びがあり、絶望があるところにはいつも希望があるのだ。
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The Other Side Of Midnight (Blue Side), 2012, Lawrence Wilson Gallery, Perth Festival, Australia (Photo Credit Zadok Ben David 2017) -
The Other Side Of Midnight (Colour Side), 2012, Lawrence Wilson Gallery, Perth Festival, Australia (Photo Credit Zadok Ben David 2017)
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Blackfield, 2007-2015, The 4th CAA International Printmaking Triennial, Museum of Contemporary Art, China Academy of Art, Hangzhou,China (Photo Credit Lisa Chang Lee Studio, 2025)
それぞれの作品は単体で成立しているが、それらがここに集合することで、ベン=デイヴィッドの芸術表現の発展という新しいナラティブが生まれる。そして鑑賞者は、集められた作品の中に新しい意味を見いだすよう誘われ、自然界における自身の立場について自らに問いかけることになる。
多様な作品が一堂にし、見慣れたものの再考と見えないものの発見を触発する「セカンド・ネイチャー - Second Nature -」展は、自分を取り囲む世界のヴィジョンを再訪・再考・再形成しながら制作を続けるアーティストの、新鮮で多層的な自画像となっている。本展はベン=デイヴィッドによる作品の共演をこのような形で目撃できる機会は、他にはない展覧会となるであろう。
多様な作品が一堂にし、見慣れたものの再考と見えないものの発見を触発する「セカンド・ネイチャー - Second Nature -」展は、自分を取り囲む世界のヴィジョンを再訪・再考・再形成しながら制作を続けるアーティストの、新鮮で多層的な自画像となっている。本展はベン=デイヴィッドによる作品の共演をこのような形で目撃できる機会は、他にはない展覧会となるであろう。
- ザドック・ベン=デイヴィッド
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ザドック・ベン=デイヴィッドは、ロンドンとポルトガルを拠点に活動するアーティスト。数々の受賞歴を持つ。彫刻やインスタレーション、パブリック・アート作品で知られ、人類の本質と進化に関連のあるテーマを探求している。たびたび詩的・幻想的と評される作風で、繊細なミニチュア作品と大きなインスタレーション作品の両方を作り続けている。金属を使う作品が多く、粗野な性質を持つ素材と、それによって生み出される繊細な錯視効果の対比を特徴とする。1988年に自国イスラエルを代表してヴェネツィア・ビエンナーレに参加したほか、第4回CAA国際版画トリエンナーレ(中国美術学院美術館、中国、杭州市、2025年)や、第23回セルヴェイラ国際芸術ビエンナーレ(ポルトガル、2024年)、アート・マカオ:マカオ国際アートビエンナーレ(2023年)、第22回セルヴェイラ国際芸術ビエンナーレ(ポルトガル、2022年)、ブレダ写真ビエンナーレ(オランダ、2020年)、クラスノヤルスク・ビエンナーレ(ロシア、2019年)、釜山ビエンナーレ(韓国、2010年)、キュヴェ・ビエンナーレ(オーストリア、2009年)、シンガポール・ビエンナーレ「Wonder」(シンガポール、2008年)、彫刻ビエンナーレ(オランダ、2007年)など、世界各地の国際芸術際に参加している。そのほか、ラリティー・ギャラリー(ギリシャ、2025年)やセルヴェイラ芸術ビエンナーレ財団(ポルトガル、2025年)、キオストロ・デル・ブラマンテ(イタリア、2025年)、ZUMU - ミュージアム・オン・ザ・ムーブ(イスラエル、2024年)、エイラット・アート・ギャラリー(イスラエル、2024年)、イノヴァ・アート・ビエンナーレ(中国、2024年)、ダビデの塔博物館(イスラエル、2024年)、ルービン美術館(イスラエル、2024年)、ショシャナ・ウェイン・ギャラリー(アメリカ、2024年)、ゴー・ラングスフォード・ギャラリー(ニュージーランド、2024年)、クレラー・ミュラー美術館(オランダ、2023年)、アーツ前橋(日本、2023年)、イチンビア・カルチュラル・センター(エクアドル、2022年)、キュー王立植物園(英国、ロンドン、2021年)、グラサ・モライス現代アートセンター(ポルトガル、2019年)、狩猟自然博物館(フランス、2018年)、茨城県北芸術祭(日本、2016年)、ウズベキスタン・アート・ギャラリーとイスラエル博物館(2015年)、カザフスタン共和国国立博物館(アスタナ、2014年)、ミステツキー・アーセナル(ウクライナ、2012年)、広東美術館(中国、2007年)、ナショナル・ギャラリー・シンガポール(シンガポール、2003年)、ネアンデルタール博物館(ドイツ、2000年)、パレ・ロワイヤル(フランス、パリ、2000年)、クンストヨーロッパ(ドイツ、1992年)など、数多くの個展やグループ展での実績がある。ヨーロッパやオーストラリア、アメリカ、中央アジア、中東など、世界各地のギャラリーや美術館で作品を発表してきたベン=デイヴィッドの作品は、世界中で多数の公共コレクションや個人コレクションとして収蔵されている。第14回セルヴェイラ国際芸術ビエンナーレ大賞(ポルトガル、2007年)、テルアビブ美術館彫刻賞(2005年)など、これまでに数々の賞を受賞。2008年には北京オリンピックからインスタレーション作品を制作する依頼を受けた。 ベン=デイヴィッドは1949年にイエメンのバイハンで生まれ、同年イスラエルに移住。ロンドンのセント・マーチンズ・スクール・オブ・アートで彫刻科アドヴァンストコースを卒業し、1977年から1982年まで同スクールで教鞭をとった。|Photo : Celine Avrahami
セカンド・ネイチャー
- Second Nature -
- 会期
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2026年2月14日(土)~2026年4月19日(土)
※2月16日(月)休館
- 会場
- GYRE GALLERY | 東京都渋谷区神宮前5-10-1 GYRE 3F
- お問い合わせ
- 0570-05-6990 ナビダイヤル(11:00-18:00)
- 共催
- GYRE
- インストーラー
- 小滝タケル(square4)
- 展覧会コーディネーター
- 宮路雅行
- PR
- HiRAO INC