GOMAが創る、多感覚で感じる"ひかりの世界"

生命の源への洞察

交通事故後に絵画の才能を開花させたGOMAの作品は、後遺症による特異な体験から生まれた、生と死の境界にある「ひかり」を捉えたものです。彼の絵は、見えない世界を可視化し、観る者を内省へと誘います。本展覧会では、GOMAが新たに創造した絵画、音楽を通じて、人間が共有する普遍的な「ひかり」生命の源への洞察を展開します。

アートへの旅立ち

ディジュリドゥ奏者として名を馳せていたGOMAが絵を描き始めたのは2009年、交通事故に遭ってから2日後のことでした。それまで絵を描いたことはほとんどなかったのに、一日の大半を制作に費やすほど熱中します。同時に高次脳機能障害や記憶喪失などの後遺症にも悩まされるようになりました。後にGOMAは脳に損傷を受けたことで特別な才能を発揮するようになる「後天性サヴァン症候群」と診断されます。

ひかりの世界

彼が描いているのは、事故の後遺症によって意識を失っているときに見た光景です。それは最初、白い発光体に囲まれた、ただひかりだけがあるような空間から始まります。そのときの彼には一切の感情がないといいます。恐怖心もなければうれしい、楽しいといった気持ちもありません。そして、次第にその発光体に色がついてきて「脳と体が合体する」のを感じると意識が戻るのだそうです。どのように色がついてくるのかはそのときどきによってさまざまだといいます。そしてGOMAは「意識を消失したあとに見る希望に満ち溢れた世界」を「ひかりの世界」と名づけました。

変わる世界 変わらないひかり

交通事故後に見た光景を基に描かれた作品を通して、変化し続ける日常の中でも変わらない「ひかり」の存在とその意味を見つめなおしています。GOMAが体験した内面のひかりと、外界のひかりとの関わり、そしてその「ひかり」が私たちにとってどのような意味を持つのか、彼の作品は、見る人それぞれに異なる「ひかり」の解釈を促し、内省と発見の旅へと誘います。
GOMA
オーストラリア先住民アボリジナルの伝統楽器「ディジュリドゥ」の奏者、画家。1998年にオーストラリアで開催されたバルンガディジュリドゥ・コンペティションにて準優勝を果たし国内外で広く活動。2009年交通事故に遭い高次脳機能障害の症状により活動を休止。一方事故の2日後から緻密な点描画を描きはじめるようになり、現在ではオーストラリアBACKWOODS GALLERY(2016) 新宿髙島屋美術画廊(2018 ・2019) PARCO MUSEUM TOKYO(2022) PARCO GALLERY OSAKA(2023) PARCO GALLERY NAGOYA(2023)など多数の個展を開催。2012年本人を主人公とする映画「フラッシュバックメモリーズ3D」に出演し、東京国際映画祭にて観客賞を受賞。2021年2020TOKYOパラリンピック開会式にてひかるトラックの入場曲を担当。2022年舞台「粛々と運針」の音楽監督と劇中のアートを手掛ける。
日々の在廊情報や最新ニュースはGOMAのインスタグラムをご覧下さい。

GOMA  ひかりの世界

会期
2024年5月4日(土)-6月29日(土) / 11:00-20:00
会場
GYRE GALLERY | 東京都渋谷区神宮前5-10-1 GYRE 3F
お問い合わせ
0570-05-6990 ナビダイヤル(11:00-18:00)
主催
GYRE
企画・構成
JUNGLE MUSIC
グラフィック
吉本多一郎
音響設計
LSDエンジニアリング
映像制作
大鹿奈穂
解説文
青野尚子
映像エンジニア
岸本智也
会場設営
Put株式会社
制作協力
IST / 大都産業株式会社
PR ディレクション
HiRAO INC
PRESS CONTACT
HiRAO INC|東京都渋谷区神宮前1-11-11 #608
T/03.5771.8808|F/03.5410.8858 担当:御船、鈴木

ウェブサイト

制作
mount inc.
写真(アトリエ・会場)
嶌原佑矢(UM)

yoga+ディジュリドゥ演奏

個展会場内でGOMA指導によるYOGA +ディジュリドゥでサウンドマッサージを行います。
※事前予約の受付は終了いたしました。
日時
5月11日(土) / 5月19日(日) / 5月26日(日)
6月9日(日) / 6月16日(日) / 6月23日(日)
各回 AM 9:45より