ドヴァランス デザインのコモンセンス 2021.12.10(金) - 2022.2.13(日)

現代アート、建築、演劇、芸術文化関連のグラフィックデザインを手掛けるParisのクリエイティブスタジオdeValence

ジャイル・ギャラリーでは、アート、建築、デザイン、文学、映画、音楽などのジャンルで活躍しているクリエーターを迎え、各ジャンルの領域に止まらないコンセプトと方法論によって展覧会を組み立て発信しております。

今回ジャイル・ギャラリーでは、今や世界的に注目され、パリを拠点に活動しているグラフィックデザイン・スタジオのdeValence(ドヴァランス)を迎えます。deValenceの活動は、現代アート、建築、演劇、芸術文化関連の分野のグラフィックデザインを手がけており、ジャンルを横断的に発信しているジャイル・ギャラリーのコンセプトと共振するものです。deValence独自のデザイン手法と発信力は、各界から高く評価され、これまでにヴェネツィア・ビエンナーレ、カルティエ美術財団、ポンピドゥー・センター、ラ・コミューン劇場、インテリア・デザイン国際見本市「メゾン・エ・オブジェ・パリ」、ハーバード大学、そして、さらにはピエール・ユイグ、ラファエル・ザルカ、サーダン・アフィフといったフランスを代表する現代アーティストから依頼されたプロジェクトを展開させています。

deValenceのグラフィックデザインは、視覚効果を促すタイポグラフィにおいて厳密で効果的な独自の視覚システムを設計し、受け手が自ら能動的にデザインを読み込めるように意図されております。また、デザインの仕事と並行して、出版社「B42」を併設しており、デザインを含む視覚文化全般に関わる書籍を出版し、視覚文化および社会におけるデザイナーの役割について考察するツールを提供することにも力を入れています。

本展覧会のタイトルは、トマス=ペインの『コモン=センス』に擬えています。トマス=ペインは、『コモン=センス』の著者としてしか触れられていませんが、実はアメリカ独立革命だけではなく、フランスに渡ってフランス革命に深く関わり、またイギリスでも革命運動を起こそうとした、「祖国なき革命家」ともいわれる興味深い人物で、deValenceのデザインの独立性への闘争と重ね合わせています。本展では、deValenceの過去から最新のプロジェクトまでを紹介し、さらに、デザインというクリエーションの本源的なテーマを掘り下げていきます。そして、現代の複雑化し多様化している状況下で時代精神を表象するデザインとは何なのかという問いを社会学的なアプローチによってdeValenceの多角的な活動を浮かび上がらせ発信します。

飯田 高誉本展キュレーター / スクールデレック芸術社会学研究所所長

開催概要

現代アート、建築、演劇、芸術文化関連のグラフィックデザインを手掛けるParisのクリエイティブスタジオdeValence

ジャイル・ギャラリーでは、アート、建築、デザイン、文学、映画、音楽などのジャンルで活躍しているクリエーターを迎え、各ジャンルの領域に止まらないコンセプトと方法論によって展覧会を組み立て発信しております。

今回ジャイル・ギャラリーでは、今や世界的に注目され、パリを拠点に活動しているグラフィックデザイン・スタジオのdeValence(ドヴァランス)を迎えます。deValenceの活動は、現代アート、建築、演劇、芸術文化関連の分野のグラフィックデザインを手がけており、ジャンルを横断的に発信しているジャイル・ギャラリーのコンセプトと共振するものです。deValence独自のデザイン手法と発信力は、各界から高く評価され、これまでにヴェネツィア・ビエンナーレ、カルティエ美術財団、ポンピドゥー・センター、ラ・コミューン劇場、インテリア・デザイン国際見本市「メゾン・エ・オブジェ・パリ」、ハーバード大学、そして、さらにはピエール・ユイグ、ラファエル・ザルカ、サーダン・アフィフといったフランスを代表する現代アーティストから依頼されたプロジェクトを展開させています。

deValenceのグラフィックデザインは、視覚効果を促すタイポグラフィにおいて厳密で効果的な独自の視覚システムを設計し、受け手が自ら能動的にデザインを読み込めるように意図されております。また、デザインの仕事と並行して、出版社「B42」を併設しており、デザインを含む視覚文化全般に関わる書籍を出版し、視覚文化および社会におけるデザイナーの役割について考察するツールを提供することにも力を入れています。

本展覧会のタイトルは、トマス=ペインの『コモン=センス』に擬えています。トマス=ペインは、『コモン=センス』の著者としてしか触れられていませんが、実はアメリカ独立革命だけではなく、フランスに渡ってフランス革命に深く関わり、またイギリスでも革命運動を起こそうとした、「祖国なき革命家」ともいわれる興味深い人物で、deValenceのデザインの独立性への闘争と重ね合わせています。本展では、deValenceの過去から最新のプロジェクトまでを紹介し、さらに、デザインというクリエーションの本源的なテーマを掘り下げていきます。そして、現代の複雑化し多様化している状況下で時代精神を表象するデザインとは何なのかという問いを社会学的なアプローチによってdeValenceの多角的な活動を浮かび上がらせ発信します。

飯田 高誉本展キュレーター /
スクールデレック芸術社会学研究所所長

開催概要

インタビュー ドヴァランス:デザインにおける設計コンセプトと社会的役割 インタビュアー : 飯田 高誉

section1

Q 01ドヴァランスを創設した理由と経緯を
お聞かせ下さい。
そして、ドヴァランスという名前の意味とは?

ビジュアル・アイデンティティ

2000年代初頭にドヴァランスを立ち上げましたが、パリのインディペンデント・デザイン業界に参入できたのは幸運でした。パリに来る前は、ヴァランス(東フランス、リヨンの南)で二年間の学生生活を送っていました。スタジオの名前はその町の名にちなんでいます。自分たちは首都の出身ではない、その点を大切にしたかったのです。デザイン事務所を立ち上げるにも、パリを経由しなくて良いということです。私たちがグラフィックデザインとして追求したかったアプローチに、関心を示してくれる人たちもいました。実用的で簡潔な視点を大切にしながら、テキストに集中したい、テキストと画像の関係に集中したい、そう考えていました。また、私たちには幾つかのポリシーがありました。「装飾はいらない、画像上にテキストはいらない、自己陶酔的なスタイルはいらない」、そしてさらに全般的なことで言えば、「象徴主義はいらない」等です。

アーティストとして認識されないこと、それが私たちには重要でした。私たちは何よりもまず、デザイナーです。その思いから、まずは簡潔なデザインを作ることから始めました。スイスやオランダのアプローチの影響もあったと思います。完成するイメージよりも構造が大切でした。観る人、あるいは読む人にメッセージをどう伝えるのか。私たちのデザインには、それが一番重要だったのです。

スタートした頃のポリシーの一つが、「タイポグラフィを画像に重ねない」ということでした。レイアウトをする際も、画像とテキストは対等に扱っていました。タイポグラフィはメッセージの力を強調しうるツールですが、逆に、ありふれた意図も強めてしまいます。私たちのデザインのシステムは、タイポグラフィ、そしてページやスクリーン上の空間、その両方を必要としています。 それが私たちのプロセスの土台です。

12 posters 100 x 150 cm

Q 02デザインユニット
というチームにした理由を教えてください。
そして、それぞれの役割分担も
教えてください。

ビジュアル・アイデンティティ

まず最初に、私たちは皆、一人では仕事ができないのです。学生時代もすぐにグループで活動を始めて、それが本当に楽しかったです。音楽グループと言っても良いくらいで、ラファエル・ザルカのようなアーティストの友人とも一緒に、演奏もしていました。私たちはどんな時もアイディアを共有してきました。プロジェクトの実現に向け、皆で試案を検証し、仕事のファイルも共有しています。フォルムを構築する時も同様です。私たちのスタジオのやり方なんです。今では経験も重ねましたし、より規模の大きい依頼にも応えられるようになりました。あらゆるタイプのテーマ、媒体を扱いますし、プロジェクトによっては専門性の高い人と組むこともあります(書体デザイン、アニメーション等)。

3 posters 100 x 150 cm

Q 03あなた方のグラフィックデザインの
視覚的なシステムについての
コンセプトをお聞かせ下さい。

ビジュアル・アイデンティティ

二次元空間で画像と言葉を操作することは、それ自体では完結しません。それだけでは、デザインとは言えないからです。デザイナーはつねに、後々のイメージを思い浮かべながらフォルムを操作しています。例えば書籍にページ数を入れるという簡単なことでも、ただそこに数字を配置するのではありません。そのページ上のその数字の位置が、本の全てのページにとっても適切なのか、そうしたことまで考えます。

ビジュアルアイデンティティの場合も、自分たちのデザインするフォルムが全ての状況に対応できるのかを確認し、テストします。フォルムは孤立しているのではなく、性質の異なる他のフォルムとつねに響き合っています。例えば、2014年に私たちの手掛けた“La Commune ”劇場のビジュアルアイデンティティを見て頂くと、システムはシンプルです。まずは言語、つまり劇場の名前ですが、これはサンセリフの書体で書かれています。タイポグラフィの簡素なフォルムが、劇場の名がもつ強さをしっかりと伝えています。この劇場名は、19世紀の民衆蜂起にちなんでいるんです。また、冊子はクラシックな書体で読みやすく、画像はカメラマンに依頼した写真以外ありません。唯一、公演ポスターを作る時だけは、自分たちのデザイン的な主観も織り交ぜています。演出家が戯曲に形を与えるように、私たちも、公演ポスターやビジュアル告知を通して演出をしています。このように、観客の目に触れる瞬間はそれぞれの要素で違いますが、全ての要素が一体となって、一つのデザインシステムを構築しています。

10 posters 50,8 x 76,2 cm

Q 04タイポグラフィがとても造形的で美しく、
しかも動きを内在させておりますが、
タイポグラフィについての
設計コンセプトをお聞かせください。

ビジュアル・アイデンティティ

私たちは専従の文字デザイナーではありません。そして、それが重要なのだと思います。私たちが作ってきたタイポグラフィはどれも、何かの状況があって生まれた文字です。プロジェクトのために作った文字 (ビジュアルアイデンティティや標識等)、または、仕事のツール等の必要にせまられて作った文字、そのどちらかです。「Dada Grotesk(ガエル・エティエンヌが2005年にデザイン)」は、ポンピドゥー・センターのダダの展覧会のために制作したカタログ用に作った文字です。バリエーションの多い「Le Plus」は、太いラインに細めのボディのタイトル文字ですが、もともとは私たちの仕事に必要だった書体です。他にも、Maison de la Vache qui rit 社のために作った文字(アレックス・シャヴォによるデザイン)等もあります。1920年代~1930年代の同社のチーズのパッケージから生まれた書体です。

私たちにとってのタイポグラフィは、思うままに形をつくり、配置することのできる素材、材料です。クリエーションの際に、自分のデザインしたフォルムの文字を操作していると、本当に嬉しくなってしまいます。もちろん、書籍やインターネットサイト等の空間でタイポグラフィを使用する際は、つねに明快さと読みやすさを心掛けています。タイポグラフィは、読者に寄り添い、知識となる内容や情報へと導くものですから。そして、タイポグラフィの慣例や使い方、あるいは習慣等も楽しみたいと思っています。文書作成時のルールはきちんと守っていますが、ある要素をどう見せるのか、時には連続性を持たせたり、書籍をリズミカルにしてみたり、そして可視空間を楽しめるよう、様々に実験しています。

3 posters 120 x 176 cm

section2

Q 05ドヴァランスの社会的な役割とは?
そして、出版社B42を併設した理由も
教えてください。

ブックデザイン

グラフィックデザイナーの社会的役割、これはいつも、お答えするのが難しい問題ですね。特にフランスでは、デザイナーの仕事の本質的な部分、言いかえるなら、私たちデザイナーが必要だと思うものが、世の中では必要とされていないのです。日本の状況とはまったく違います。日本では、デザイナーは社会を構成する一員で、ほんの小さな包装でもデザイナーが関わっていますよね。

私たちグラフィックデザイナーの役割は、必要とされず理解されないことも多いのですが、やはり大切なものです。フランスでは、デザイナーが活用されていない場面をよく見かけます。たとえば、考えるためのツールを提案し、クリエーションを実現する力。あるいは、状況や問題を分析する力、答えを提案する力。そうしたデザイナーの力を、一部のクライアントは知らずにいるのです。デザイナーの役割はフィルターのようなもので、そのフィルターを通した情報は最良の形で伝わり、利用者や観客、読者に最良の形で理解されます。

私たちは、デザイナーとして、「姿を消す」ことを心掛けてきました。今もその思いは変わりませんが、このやり方は誤解を生んでいたかもしれません。デザイナーは責任を持ってプロジェクトに関わっていますし、自らの信念でそれを実現しています。そしてデザイナーが要素を構成することで、はじめてフォルムが生まれるのです。フォルムを操作すること、それが私たちの仕事です。そしてこの行為、フォルムを通して世界と向き合うという行為こそ、今日の真の政治参加なのです。それが私たちの役割です。フォルムをつくり、そして姿を消すのです。

私たちがエディションB42を立ち上げたのは、それを実際に必要としていたからです。デザインやタイポグラフィの分野では、思考のためのツールが決定的に不足していました。ですから、そのニーズに応えたかったのです。この分野の重要な作品をフランス語で読めるよう、翻訳に力を尽くしました。これは、それまで他のどの出版社もしてこなかったことでした。私たちが学生の頃は、グラフィックデザインとタイポグラフィの歴史がどのように実践に役立つか等、そうしたことを理解したくてもツールが不足していました。そして、日々の実践のなかで生じる疑問について、その疑問を解消するためのプロジェクトを可能にしてくれたのもB42でした。

13年を経た今、B42はプロフェッショナルな出版社になりました。スタートした頃は夢にも思わなかったことです。B42には、複数年にわたる出版計画もあります。思考の新領域を探索するかのような企画です。こうした出版計画は、私たち自身の関心の対象とともに進化しています。

すでに読者の皆さんもお気付きかと思いますが、B42の書籍は、見た目だけではなく出版傾向も他とは違います。B42はデザイナーが率いる出版社ですからね。それは、カタログに並ぶテーマや作家、その選び方をみても一目瞭然です。例えば、ジョン・バージャーの本があるかと思えば、寄藤文平の本もある。彼らの著作はどちらも、ものの見方について語っているんです。他にも、タイポグラフィの書籍の向かいに人類学の書籍があったり、最初は少し驚かれるかもしれません。私たちがお届けするこうした多様性 は、一つの分野に閉じこもるのではなく、デザインをきっかけに社会を考えられるように、その道筋を提案するものです。フォルムを通して世界を考える、ということです。

不足から生まれたB42ですが、年を追うごとに出版活動は必要になっていきました。

  1. Jeff Koons Mucem. OEuvres de la Collection Pinault-
    21 x 27 cm
  2. Hans Ulrich Obrist,
    The Infinite Conversations Fondation Cartier
    14,2 x 22,6 cm
  3. Rendez-vous, Villa Kujoyama,
    22 x 30 cm
  4. Beauté Congo, Fondation Cartier,
    20,7 x 28 cm
  1. Pierre Ardouvin, Tout est affaire de Décor MAC/VAL
    11 x 16,5 cm
  2. Histoires de photographies Musée des Arts Décoratifs
    24 x 29 cm
  3. Laurent Grasso,P aramuseum, Silvana Editoriale,
    20 x 27 cm
  4. If the Snake - Okayama Art
    Summit
  1. Dada, Centre Pompidou
    21,3 x 28,3 cm
  2. Laurent Grasso,
    Soleil Double Editions Dilecta / Galerie Perrotin,
    22 x 29,5 cm
  3. Franz West, Centre Pompidou,
    20 x 29 cm
  4. David Hockney Centre Pompidou
    24,5 x 29 cm
  1. Pierre Huyghe, Centre Pompidou,
    20,7 x 28 cm
    English version
  2. Paul Klee, Centre Pompidou
    23,5 x 30 cm,
    French version
  3. Memphis Plastic Field MADD Bordeaux
    22,5 x 30 cm
  1. Jeff Koons Mucem. OEuvres de la Collection Pinault-
    21 x 27 cm
  2. Hans Ulrich Obrist,
    The Infinite Conversations Fondation Cartier
    14,2 x 22,6 cm
  3. Rendez-vous, Villa Kujoyama,
    22 x 30 cm
  4. Histoires de photographies Musée des Arts Décoratifs
    24 x 29 cm
  1. Pierre Ardouvin, Tout est affaire de Décor MAC/VAL
    11 x 16,5 cm
  2. Laurent Grasso,P aramuseum, Silvana Editoriale,
    20 x 27 cm
  3. Beauté Congo, Fondation Cartier,
    20,7 x 28 cm
  4. If the Snake - Okayama Art
    Summit
  1. Franz West, Centre Pompidou,
    20 x 29 cm
  2. Pierre Huyghe, Centre Pompidou,
    20,7 x 28 cm
    English version
  3. Dada, Centre Pompidou
    21,3 x 28,3 cm
  4. Memphis Plastic Field MADD Bordeaux
    22,5 x 30 cm
  1. David Hockney Centre Pompidou
    24,5 x 29 cm
  2. Laurent Grasso,
    Soleil Double Editions Dilecta / Galerie Perrotin,
    22 x 29,5 cm
  3. Paul Klee, Centre Pompidou
    23,5 x 30 cm,
    French version

Q 06以前からの日本との交流について
お聞かせください。
そして、日本から
どのようなインスピレーションを
抱くことができましたか?

ブックデザイン

多くの欧米人と同じように、私たちはまず日本の景色と文化に圧倒されました。観光客として初めて旅する日本は、とても表面的な日本です。初めて日本を訪れ、文化や社会的枠組みへの疑問が芽生えましたが、答えは見つからないままでした。そしてよくあることですが、答えを見つけたくなりました。そして答えを見つけるには、また日本に行く必要があったのです。

2012年、京都のヴィラ九条山でアレクサンドルは4ヵ月のレジデンスを行いました。この滞在が、日本の現代グラフィックデザインを研究する最初の機会となりました。滞在中に日本のデザイナーの皆さんともお会いできましたし、何人かの方々とは今もお付き合いが続いています。言語のためにコミュニケーションが難しいことは大きなストレスですが、お話していると話題は尽きません。

正確には日本ではなく、そこで出会った人々との関係や交流こそが、私たちにインスピレーションを与えてくれたのです。ヨーロッパのデザイナーの皆さんの仕事を紹介しようとパリで講演会を開いたことがありますが、彼らと出会った時もそうでした。書籍づくりで作家の方々とお会いする時も同様です。

  1. Histoire naturelle de l’architecture, Pavillon de l’Arsenal,
    14,5 x 22 cm
  2. Atlas de la Grotte Chauvet Pont d’Arc,
    Fondation Maison des Sciences de l’Homme
    34 x 48 cm
  1. 141-221 Boulevard MacDonald 75019 Paris,
    Pavillon de l’Arsenal,
    19 x 27 cm
  1. Réinventer Paris, Pavillon de
    l’Arsenal, 13 x 19,5 cm
  1. Architectectures japonaises à Paris, Pavillon de l’Arsenal
    13 x 19,5 cm
  1. Atlas de la Grotte Chauvet Pont d’Arc,
    Fondation Maison des Sciences de l’Homme
    34 x 48 cm
  2. Histoire naturelle de l’architecture, Pavillon de l’Arsenal,
    14,5 x 22 cm
  1. Réinventer Paris, Pavillon de
    l’Arsenal, 13 x 19,5 cm
  1. 141-221 Boulevard MacDonald 75019 Paris,
    Pavillon de l’Arsenal,
    19 x 27 cm
  1. Architectectures japonaises à Paris, Pavillon de l’Arsenal
    13 x 19,5 cm

Q 07寄藤文平とのコラボレーションについて
お聞かせください。
また、他にコラボレーションした方々で
印象に残っている人とは?

ブックデザイン

文平さん と初めて会ったのは、2012年にアレクサンドルがヴィラ九条山でレジデンスを行っていた時でした。当時は、雑誌『Back Cover』で日本のデザイナーを特集するために準備を進めていました。文平さんはまず、誰からの紹介でもない、見ず知らずの私たちと会おうとしてくれた最初の何人かの一人でした。そしてとてもオープンに、自分の仕事やプロセスを見せてくれました。彼と私たちを結ぶ大切なものの一つが、「伝える」ということです。作家としての彼は書籍を通して、デザイナーとしての彼は依頼された仕事を通して。私たちは編集者の仕事、そしてデザインの活動を通してです。会ってすぐに、彼の著作をフランス語に翻訳したいと思いました。彼の分かりやすく伝える力、そして心の広さに、私は魅了されていました。けれど、版権をもつエージェントと合意し契約するまでには時間がかかりました。最初に出版したのは2016年の『落書きマスター 』です。以降、計6冊を出版しました。ポンピドゥー・センターでの「Laterna Magica 」フェスティバルにあわせて、2018年に彼がパリに来てくれたことは大きな出来事でした。彼もフランスの読者と出会うことができましたし、ワークショップや講演会を開催し、一緒にとても楽しい時間を過ごすことができました。そして彼も、ファネット・メリエやエルモ等のフランスのデザイナー仲間と出会い、絆を結ぶことができました。それからは、私たちが東京を訪れる度に会っています。

Q 08現代の複雑化し多様化している
状況下で時代精神を
表象するデザインとは何なのか?

もし近代がすでに過去だとするなら、あるいは、第二次世界大戦後に何十年もつづいた普遍主義的なプロジェクトが過去のものだとするなら、この質問にどうお答えすれば良いのか、難しいですね。唯一グローバルに考えられる問題は、環境問題でしょうか。実際のところ、「時代精神」とは何でしょう。なんとお答えすれば良いか、やはり難しい問題ですね。

そして、デザイナーにおける
「我」や「主観」とは何か?

デザイナーの仕事において、テーマとフォルムは絶えず対話しています。フォルム(タイポグラフィ、イラスト、写真等)には私たち自身が透けて見えます。「姿を消す」という問題に話を戻すと、私たちがテーマを扱うのは、私たちの意識内です。けれども時には一歩引き、距離をとりつつ、扱うテーマを観察する必要があります。ふさわしい距離をとれば、ふさわしい答えが見えてきます。

  1. Essays series, B42, 13 x 20,8 cm
  1. Culture series, 14 x 22 cm
  1. Art series, 15 x 22 cm
  1. Back Cover magazine, 15 x 22 cm

Q 09,10あなた方にとって
歴史と未来の結びつきについての
お考えをお聞かせください。

ブックデザイン

新型コロナウィルスの感染爆発を経た現在だからこそ、これは大切な問題ですね。外出禁止の期間、私たちの生活は完全に断絶されました。何年もかけて構築してきた生活を停止しろと、力づくで強制されたのです。まさにその間、続けるということについて考えていました。

この時期は一つの機会だと思います。自分たちの実践を見直し、最も大切な問題に向き合うための機会です。簡単なことではありません。けれども、この断絶によって改めて実感しました。以前から気づいていたことですが、過去への思いと知識がなければ、現在と未来は築き得ないのです。すべての出来事は繋がっています。ですから私たちは、私たちの作るフォルムやその使い方を通して自分たちの視点を届けられるよう、つねに批判眼を持ちたいと思っています。それこそが20年来、出版社とグラフィックデザインの活動を通して私たちが築いてきたものです。

今後の活動について
教えてください。

私たちの活動は続きますが、自分たちの行動がもたらす結果を考えながら、深い部分で変わる必要があると思います。人間のすべての活動と同じです。言い方を変えれば、これは産業的な生産につながる創作活動すべてに言えることですが、環境への影響を減らすため、私たちはやり方を変えなければいけません。環境という言葉も、エコロジーの問題に限定せずに生活環境までを含め、この言葉がもつ全体的な意味でとらえています。

幾つかの社会問題はB42の出版物でも扱ってきましたし、皆さんの議論が深まるよう、そしてより幅広い考え方を提示できるよう、お役に立てればと願っています。

デザイナーとしては、誠実に人々と向き合いながら、問題意識と思考を促す視覚的なものをつくり続けたいと思います。けれど、今日のデザイン活動と出版活動は、私たち自身も寄与している市場経済から切り離せないということも事実です。それでも私たちは、その歯車のなかで自分の役割を認識しければいけません。そして人々の思考を妨げることなく、なにか議論を巻き起こすようなものを、今後も作っていかなければならないのです。

翻訳:原 真理子

  1. Jochen Gerner Oiseaux
    16 x 21 cm
  2. Jochen Gerner
    13 x 20,8 cm
  3. The Future Does not exist: Retrotypes
    20 x 28 cm
  4. Paul Cox Jeu de construction
    15,6 x 24 cm
  1. Lieux Infinis / Infinite Places, edition B42,
    16 x 23 cm (3
  2. Terra Forma
    19 x 26,9 cm
  3. Raphaël Zarka
    19,5 x 26 cm
  4. L’Idée de confort, une anthologie
    15,6 x 24 cm
  1. Frédéric Teschner
    13 x 20,8 cm
  2. Raphaël Zarka Riding Modern Art
    21,5 x 30 cm
  3. Jost Hochuli Systematic Book Design?
    20 x 30 cm
    (versions FR et EN)
  4. Emmanuel Guy, Le Jeu de la guerre de Guy Debord
    20 x 30 cm
    (FR and EN versions)
  1. Simon Boudvin, Une monographie située de l’ailante,
    16 x 24 cm
    (several covers)
  2. Raphaël Zarka books
    13 x 20,8 cm
  1. Lieux Infinis / Infinite Places, edition B42,
    16 x 23 cm (3
  2. Jochen Gerner Oiseaux
    16 x 21 cm
  3. Jochen Gerner
    13 x 20,8 cm
  4. Emmanuel Guy, Le Jeu de la guerre de Guy Debord
    20 x 30 cm
    (FR and EN versions)
  1. Jost Hochuli Systematic Book Design?
    20 x 30 cm
    (versions FR et EN)
  2. Raphaël Zarka
    19,5 x 26 cm
  3. The Future Does not exist: Retrotypes
    20 x 28 cm
  4. Terra Forma
    19 x 26,9 cm
  1. L’Idée de confort, une anthologie
    15,6 x 24 cm
  2. Paul Cox Jeu de construction
    15,6 x 24 cm
  3. Raphaël Zarka Riding Modern Art
    21,5 x 30 cm
  4. Frédéric Teschner
    13 x 20,8 cm
  1. Raphaël Zarka books
    13 x 20,8 cm
  2. Simon Boudvin, Une monographie située de l’ailante,
    16 x 24 cm
    (several covers)

deValence

deValence(ドヴァランス)はパリにて2001年に創設された。アレクサンドル・ディモスとジスラン・トリブレがスタジオを率い、主に現代アート、建築、演劇、芸術文化関連の出版物といった分野のグラフィックデザインを手がけている。デザインの仕事だけに留まらず、講演会の開催などを通し、グラフィックデザインについて考える場を生み出すプロジェクトに常に関わってきた。こうした活動の延長上で、アレクサンドル・ディモスは2008年に出版社B42を設立する。デザイン、タイポグラフィー、建築、社会科学を専門領域とするこの出版社は、スタジオの活動を補完する重要な組織となる。B42の出版物の中で代表的なものとしては、ヨースト・ホフリ、寄藤文平、ロビン・キンロス、ジョン・バージャーの書籍、そして雑誌『バックカバー』がある。アレクサンドル・ディモスは、2012年にヴィラ九条山レジデントとして滞在して以来、日本と強い繋がりを保っており、日本のグラフィックデザインに関する記事や翻訳を出版している。2019年、DNP文化振興財団の招聘で、京都dddギャラリーにて展覧会開催。アレクサンドル・ディモスは国際グラフィック連盟(AGI)のメンバーである。ドヴァランスの作品は、DNP文化振興財団、国立造形芸術センター(CNAP)、パリ装飾芸術美術館、フランス国立図書館、ペイ・ド・ラ・ロワール地域圏FRAC(現代アート地域基金機構)、国立グラフィック・センター「Le Signe」に収蔵されている。

「ドヴァランス_
デザインのコモンセンス」展

主催 :
GYRE
会期 :
2021年12月10日(金) - 2022年2月13日(日)/11:00 – 20:00
会場 :
GYRE GALLERY|GYRE 3F
東京都渋谷区神宮前5-10-1
Contact :
03-3498-6990
休館日 :
不定休(休館日:12月31日、2022年1月1日|2022年1月2日は13:00 OPEN)
企画 :
飯田高誉
(スクールデレック芸術社会学研究所所長)
会場設計 :
梅澤竜也(ALA INC.)
デザイン(グラフィック) :
乗田菜々美
PR ディレクション :
HiRAO INC
意匠協力 :
C田VA(小林丈人+髙田光+太田遼)
版画協力 :
カワラボ!
撮影協力 :
幸田森
助成 :
アンスティチュ・フランセ パリ本部 / 笹川日仏財団
後援 :
在日フランス大使館/
アンスティチュ・フランセ日本